p r o f i l e   b l o g    c o l u m n    制 作 依 頼    G-P t o p 

TRACK.32  Zum(スム)
 '73年録音 Osvald Pugliese&Orchesta music by Astor Piazzolla
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shinji-adu曰く『地球上で最もダークでスリリングな音楽』
アルゼンチン・タンゴ。のゾクゾクする一曲について書かせていただきます。
この楽曲の作曲者は、アルゼンチン・タンゴの巨匠であり、
最高のバンドネオン奏者でもある、アストル・ピアソラです。

僕がタンゴに興味を持ち始めたのは。今から10年近く前に『タンゴ・レッスン』という
サリー・ポッターなる女流監督制作の映画に出会ってからでした。
映画の内容や映像の鮮明さ、色彩のコントラストもさることながら、
やはり、俺の胸を射抜いたのは情熱ほとばしるタンゴの名曲の数々。
監督サリー・ポッター自ら膨大なタンゴの音源よりセレクトした秀逸なるタンゴ楽曲。
何曲か監督自身が作曲した楽曲も、あるものの
『タンゴ・レッスン』のオリジナル・サウンドトラックCDは
今でも愛聴盤であります。

このCDに出会ってからというもの、しばらくはどっぷりタンゴの魅力にハマっていましたね。
(当時は、「シンジ・タンゴ・アルゼンチーノ」と名乗っていました。→なんてウソウソ!)
当時、タンゴブームもあったせいか、よく音楽チャンネルでタンゴの名演が放映されました。
その放送を片っ端からビデオテープに収め、食い入るように年中観ていたものです。
そんな中でも俺の心の独占禁止法を犯したのが、アストル・ピアソラでした。
やっぱり、ピアソラ! 嗚呼、ピアソラ!
嫉妬してしまうほど、凄くて大好きだ! ぴあそらああああああああーっ!

ピアソラをご存知で無い方のために、一言アドバイスするとすれば、
数年前にサントリー・ロイヤルウイスキーのCMで世界的なチェリスト
ヨーヨー・マが奏でていた、あの憂いに満ちた楽曲(リベル・タンゴ)の作曲者です。

弦楽器の悲鳴にも似たヒステリックな旋律。 不安、絶望、憂い・・・
そんなブルーな感情を情熱的に焼き尽くしてしまう、そんな音楽に取り憑かれてしまったら、
そりゃもう大変ですよ、奥さん・・・
魅力ありすぎる音楽は麻薬と同じです。 ヤバいです。 ちょーヤバいです。

このタンゴ・レッスンのCDを聴いてしまうと、どっぷりダークな気分になります。
朝から聴いてしまった日には、心にダース・ベイダーが宿ってしまいそうなくらい、
ダークな音楽達です。
でも、このダークさがカタルシス効果を発揮するのでしょうか?
聴き終わった時は、かなり気分爽快になります。
不思議だ。ある意味、音楽療法かも?

そんなダークさが、ボリューム満点のCDの中から『Zum』と言う楽曲を取り上げてみました。
ピアソラ作曲でありながら何故かオスワルド・プグリエーセ&オルケスタの演奏です。
ことらもワクワク、ゾクゾクです。
胸が張り裂けそうな緊張感で、いっぱいになります。

タンゴなり、ジャズなり、ソウルなり、クラシックなりに、
こんなに情熱的でスリリングな演奏を良い録音として残すのは、もはや奇跡ですね。
絶対にバーチャルやデジタル・テクノロジーでは再現出来ない音楽こそが、
やっぱり最後まで残って行くものなのでしょうか・・・?

友よ・・・答えは風に吹かれている・・・




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