p r o f i l e   b l o g    c o l u m n    制 作 依 頼    G-P t o p 

TRACK.30  HOME AT LAST
 '77年 スティーリー・ダン words & music by Walter Becker & Donald Fagen
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最近、自室スタジオのオーディオ環境を一新しました。
部屋も防音なので、それなりの音量は出せるのですが(さすがに深夜は遠慮しています。ハイ。)
今まで便利さと手軽さの誘惑に負けてシステムコンポばかり使用していて、
肝心の音質追求を怠っていたことの自戒も含め、突如部屋に眠っていたままのプリメインアンプと
業務用CDプレイヤーを甦らせました。

アンプは電源を入れ、暖まるまで音が出ないという融通の利かないヤツですが
流石にいい音を鳴らしてくれます。
それなりの音の出るシステムを前にすることと言えば、市販のCDのPCM音源と、
それをmp3にエンコードしたものとを聞き比べてみると言うマニアックな行為。
アナログLPで同じ音源があれば、それも一緒に聞き比べてみます。
そこで登場なのが、楽曲やアレンジ、演奏、録音、音質と完成度の高い、
スティーリー・ダンの77年の傑作「AJA」(エイジャと読みます)ですね。

超一流のセッションマン達の演奏の息吹を漏らすことなくタイトに録音している
エンジニアのロジャー・ニコルスの腕前もさることながら、
やはり凄すぎる参加メンバーの面々・・・ 
この「HOME AT LAST」のドラムスを叩いている、バーナード・パーディの小気味よいグルーブと、
チャック・レイニーの渋過ぎるベースプレイ(俳優に例えるならモーガン・フリーマンのような)は、必聴ですね。
他、収録されている楽曲達は、どれを取っても聞きごたえのある、飽きの来ないサウンドです。
発表されて30年近くが過ぎようとしているのに、未だに色褪せしない、
洗練された無駄の無いサウンドです。

この手の音楽って確かに楽器を演奏しない人にとっては若干、縁遠いモノもあるかと思われます。
聞かない人は一生聞かない音楽ですが、一生のうちに何度か聞いてみることも、お勧めします。
僕も正直言って、あまり良いとは思っていませんが(良いのかよ?こんなこと言って・・・)
凄いと思っています。 ちょー凄いと思っています。 
一音一音余すことなく聴き入る価値と義務があるくらいの作品だと思っています。
BGM程度で聞き流していたら、フェイゲンとベッカーに叱られそうなくらい・・・

そんなこともあり、一新したばかりのオーディオ環境の更なる音質向上を目指して、
プリメインアンプとスピーカーを中古ですが、また新たに購入予定です。
音に関しての物欲はNobody can stop me状態です(汗)暴走特急です(大汗)。
手軽に多数楽曲を、いつでも聞けるmp3データの音楽が躍進している昨今では、ありますが、
僕はまるで時代に逆行するかのごとく、手間ひまかけて有り難く音楽を聴こうと思っています。 
デジタル信号の圧縮によって、掻き消されそうな音の作り手達の息吹を聞き逃さないためにも・・・

先日、寺院通りを歩いていたら、とある寺社の門前の立て看板に、こういう文句が、ありました。

 『世の中、大変便利になったもんだ・・・しかし、その便利さが行き過ぎて、
 一番困っているのは、実は人間だったりする』

「ほほう・・・」と関口宏風にうなずいてみました(笑)




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